縁

縁なんて信じないし、
そんなこと私は気にもしていません

それは多分、人は何か後付けしたり、意味付けしたりすることが、
私には卑しく映ってしまうからだと思います

そんな人間にはなりたくない

しかし、最近縁を感じたことがあった


７０過ぎの方が私の家を訪ねて来られた

その方は私がサッカーを教えている所をいつもニコニコして観ておられた方

病気があって何時死んでもおかしくないと言われます

ある日私が指導しているとカメラを手にしていた


そして「悪いけど写真を撮らせてもらってイイかな？」

そんなことを言われた


「何も悪いことはありませんよ＊どうぞ自由に撮って下さい」


そして練習風景を撮って行かれました

その後写真を持って来て、子供たちと私にプレゼントしてくれた


良い写真だった


翌週、年長の子供がその方に「写真ありがとうございました」 と言いました


私がお礼を言いなさいと強制したのではありません

多分親の躾ですね


よくお会いしていた公園でサッカーを止めてしまいましたので、
会えなくなりました


「あんたみたいなコーチはおらん！」

と、いつも言ってくださっていた



だから、ずっと気になっていた


そうしたらある時、郵便局の出口で偶然に再会しました


声をかけて下さった


そして私の家を訪ねて来てくれた


色んな話を伺えた


一番印象に残っているの話は、
戦争です



あのウクライナの農家の人は逃げようとしない
爆弾が飛んで来ても逃げない


あれが心得た人間の姿なんだ

日本も昔はそうだった


色んなことを言う人はいるけれど、
あの姿こそ本物だと



私が淹れたコーヒーを味わって飲んでくれた


うん、これはいける

そう言ってくれた

帰り際、見送りに外を出て車までゆくと、
ナンバーを観てビックリ！

私の誕生日と一日違い！


それを伝えると凄い顔をして私の手を握られた


そういうことなんだよ


と一言言っていた

涙ぐんでいた



なにか私に伝えようとしてこのオジサンを私の所へ導いた様に感じました＊


不思議な話でした


今度は奥さんを連れて来ると言って帰って行かれました


あっ！そう言えば子供はいないと言ってました


出来なかったと

子供がいるとか、いないとか？

そんなことを世間では気にするけど、
私にはそういう感覚はない


出来るものは出来るし、出来ないモノはできない

それに抗って不妊治療をするなんて間違っていると思っている

命は自然に生まれるもの


人間が無理やり作るなんて、自然に畏れがない行為だと思う



だからこのオジサンに影はなかった・・・